はじまりはネームプレート
Inamotoは、1963年の創業当初は殆どがネームプレートの生産でした。
その後金属パネルの仕事も受けるようになり、
オーディオパネル主力 → デジカメ主力 → 携帯電話の部品主力 → 車の部品主力、
と時代の流れと共に主力製品を変化させてきました。
その時代の移り変わりに伴い、それぞれの製品におけるアルミの旋盤加工技術を蓄積してきました。
製品の形状により、アルミの旋盤でのバイトやチャックの選択などの加工手段や送りスピード、
チャックの回転数など加工方法が全く異なるものです。
様々な形状を加工する上で、アイデアを活かした治具の制作も重要なポイントでした。
inamotoはその蓄積されたアルミの旋盤加工のノウハウを自社ブランドという新たな挑戦に活かしております。
高い品質を確かな技術で
アルミ以外の金属を旋盤で加工する技術とアルミを旋盤で加工する技術は、同じに思えるかも知れませんが異なります。
アルミと旋盤を使用し、高い品質の品物を作り出すためには様々な手法がありますが、コストが高いとお客様には喜ばれません。
コストを低減さるためには加工能率を向上させることが必須です。
その加工能率をアルミと旋盤の組み合わせで実現するにも、様々な経験に基づいた技術が必要です。
アルミの旋盤加工の能率を高めるためには切削速度を速くすることになりますが、切削速度を高くしたくてもできない加工もあります。
例えば、アルミのドリル加工は切削速度を高くしても中心に向かうほど切削速度は低くなり、中心では切削速度はゼロになってしまいます。
また、タップ加工は切削速度に比例して電気系(制御系)と機械系(駆動系)の誤差が大きくなり、
加工精度が悪くなるため切削速度を一定以上高くできません。
切削工具やワークの剛性が低い場合にも切削速度を高くすることはできません。
このように一部の加工では切削速度が低い加工が必要な場合がありますが、
これも長年培ったノウハウになります。
さらに大きな円を
Inamotoにおけるアルミの旋盤加工の加工能率を上げるための重要な技術は、旋盤加工で高い真円度を出すこと。
そして創意工夫されたプログラムを作成することです。
これらのセッティングにより、さらに表面が綺麗になるワークの製造が可能となり、加工能率の向上と出来栄えの両立が可能となります。
また、昨年導入した森精機製のALX2000には、径の大きい品物の加工をすることが出来、
今後inamotoブランドの品揃えに大いに貢献してくれることになると思います。