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  • 2020.11.11

アルミ加工におけるダイヤカットの極意とは

キラッとダイヤのような輝きを

ダイカット(ダイヤモンドカット)とは、

主にアルミ素材製品をダイヤ(モンド)製の刃物で削り、生地を高光沢にしたり、キラッと鏡面に光らせることです。

 

鉄・ステンレス・銅・真鍮・マグネシウムなどの他の金属に比べて、

アルミの場合は特に、ダイヤカットによる高光沢感や鏡面のような輝きという効果が際立ちます。

これは、アルミが金属の中でも柔らかく、最も硬いダイヤで削ることによって表面を鏡のようにツルツルに平らに仕上げることが出来るからです。

しかも、触ったり、こすったり、高温多湿の場所に置かない限り、簡単には腐食しません。

ダイヤカットによる効果は長ければ数年維持しているものもあります。

ただし、アルミの生地は柔らかいので、こすったり、爪で引っ掻いただけでもキズが入る場合があります。

キラッをつくるには

弊社のダイヤカットには、4種類の加工方法があります。

(アルミ製の製品の場合です)

 

1、製品を回転させて、ダイヤ刃物を押し当てる方法

弊社では、ペンチレース機、卓上自動旋盤、小型自動旋盤、CNC旋盤などで行なうダイヤカット方法です。

丸い製品の外周(外径)や内周(内径)に180°の刃物を押し当てて、幅0.2~0.8mmぐらいの平らな鏡面のダイヤカットを作ったり、

90°の刃物を押し当れば、斜面が鏡面のV溝形のダイヤカットが出来上がります。

2 製品を回転させて、ダイヤ刃物を押し当てながら動かす方法

弊社ではCNC旋盤などで行なうダイヤカット方法です。

丸い製品の外周(外径)に先端がR状の刃物を押し当てて、1mmほど円弧状に動かす

ことによって、幅0.8mmぐらいの球面状の鏡面のダイヤカット面を作る方法です。

 

3 製品は動かさず固定で、ダイヤ刃物を回転させて押し当てる方法

弊社ではスーパー機で行なう加工方法です。例えば、板厚0.8mmのアルミ板に直径20mmの貫通穴を開けて、

その穴の内径の角の面を取るイメージです。180°のダイヤ刃物を、45°の角度から直径20mmで回転させながら押し当てて、φ20の内

径に0.2~0.5mmぐらいの鏡面のダイヤカット面を作る方法です。

 

4 製品は動かさず固定で、ダイヤ刃物を回転させて押し当てながら動かす方法

弊社では平台機で行なう加工方法です。主にアルミ製のネームプレートやパネルに表現されたブランドロゴやマークを、

キラッと光らせるためのダイヤカット加工です。プレス刻印で凸に加工したブランドロゴやマークの天面に、

Vカットのダイヤ刃物をφ100mmぐらいの円周状に回転させながら押し当てて、動かして行くことによって、

ロゴの天面にV溝が均等に細かく並んだ縞々模様のダイヤカット面が出来ます。

アルミと寄り添う

いずれのダイヤカット加工にも、作業者の技術に出来栄えが左右されます。

これからも、アルミの気持ちになって、向上心を持って取り組んでまいります。

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